1. 案内文に必要な7項目

切替日と対象となる請求月
受取方法と登録・確認手順
問い合わせ先と例外対応

案内文の目的は「電子化を宣言すること」ではなく、取引先が迷わず受け取れる状態をつくることです。変更理由、開始日、配信元、必要な操作、閲覧・保存方法、紙対応の扱い、問い合わせ窓口を具体的にします。

システム名だけでは足りません。どのメールアドレスから届くか、初回登録が必要か、PDFか構造化データか、いつまで閲覧できるかまで伝えます。

2. 短いメール案内の例文

EMAIL VERSION

件名:請求書の電子発行への切替について

お取引先様 各位

平素より格別のご高配を賜り、誠にありがとうございます。弊社では、請求業務の迅速化と確実な受領確認を目的として、[開始年月]発行分より請求書を電子発行へ切り替えます。

今後は[配信方法・サービス名]から[送信元メールアドレス]宛にご案内します。初回受領時には[登録・確認手順]をお願いいたします。紙での受領を継続される場合、または送付先変更をご希望の場合は[期限]までに[問い合わせ先]へご連絡ください。

ご不明点がございましたら、[部署・担当者・連絡先]までお問い合わせください。

3. 正式な案内文で追加すること

正式文書では、発信日、宛名、発信者、件名、変更理由、開始日、対象書類、配信手順、問い合わせ先を「記」形式で整理します。挨拶文を長くするより、取引先側で転送しやすい情報構造にすることが重要です。

発信日・宛名・発信者切替理由と開始時期対象となる請求書受信・登録・閲覧方法紙対応や例外の扱い問い合わせ窓口

電子取引でやり取りした請求書データの保存は、国税庁の最新案内も確認します。電子メール添付のPDFと、Peppol/JP PINTの構造化データは運用上の性質が異なるため、自社が採用する方法を正確に記載してください。

一次情報国税庁 — 電子取引データの保存

4. 社内向け案内のテンプレート

取引先への連絡と同時に、営業、請求、経理、カスタマーサポートへ「誰が何を変えるか」を伝えます。社外文面を転送するだけでは、旧様式の発行、問い合わせの迷子、紙例外の放置が起きやすいため、運用責任を中心に記載します。

INTERNAL NOTICE

件名:請求書電子化に伴う社内運用変更のお知らせ

関係各位

[開始年月]発行分より、請求書の標準送付方法を[配信方法]へ変更します。対象は[対象部門・請求書]です。営業担当は[期限]までに取引先の送付先と受領可否を確認し、未回答・紙継続・宛先不明を[管理表・窓口]へ登録してください。

請求担当は[発行責任者]、配信失敗と再発行は[例外担当]、入金・保存に関する確認は[経理担当]が対応します。個別判断で旧様式へ戻さず、例外理由と承認者を記録してください。

操作手順:[社内マニュアルURL]/問い合わせ:[部署・連絡先]

社内案内には、対象外となる請求、旧様式を使える条件、送信後の確認方法、障害時の代替手段、保存場所も添えます。担当者名だけでなく役割名を併記すると、異動後も運用を引き継ぎやすくなります。

5. いつ、何回案内するか

送付時期は取引先数、初回登録の有無、契約変更、繁忙期で変わります。単発メールで終わらせず、「準備」「確認」「開始直前」「開始後」の四つに分けます。

  1. 開始の1〜2か月以上前:予告変更理由、予定日、対象、受取方法を伝え、登録や社内承認に時間がかかる取引先を抽出します。期間は一律ではなく、契約と相手方の手続に合わせます。
  2. 3〜4週間前:受領確認送付先、初回登録、迷惑メール対策、紙継続の要否を確認し、未回答先を一覧化します。
  3. 1週間前:開始直前の再案内実際の送信元、件名、初回発行日、問い合わせ先を短く再掲します。重要取引先は個別連絡も検討します。
  4. 初回発行後:未達と閲覧を確認配信失敗、未開封、登録未完了、再発行を例外キューへ集め、次回請求までに解消します。

「案内済み」ではなく「受領できた」まで確認する。切替日の達成だけを追うと、未達先への紙二重発行や入金遅延が残ります。初回請求後の例外確認を計画に含めます。

EDITABLE TEXT PACK

6. 編集できる配布版を受け取る

メール短文、正式文書、社内向け案内、送付前チェックリストを一つのテキストファイルにまとめています。フォーム送信後に、その場でダウンロードできます。

テンプレートを請求する

7. 送付前チェック

  1. 日付と対象月が一致している「開始日」と「何月締め・何月発行から」を分けて書きます。
  2. 受信テストを行った迷惑メール判定、送信元表示、リンク期限、スマートフォン表示を確認します。
  3. 未回答先を把握できる案内送付、回答、登録、紙例外、初回受領を取引先単位で管理します。
  4. 例外窓口が決まっている紙継続、宛先変更、再発行、アクセス不能を誰が処理するか決めます。
  5. 保存方法を説明できる受領側がダウンロード・検索・保存できる期間と方法を案内します。
  6. 社内手順と一致している案内文の窓口、例外条件、送信元が実際のマニュアルと同じか別担当者が確認します。
一次情報国税庁 — 電子取引データの保存方法請求書電子化サービスを見る

8. よくある質問

請求書電子化の案内はいつ送ればよいですか?

取引先側の登録、社内周知、テストに必要な期間を逆算し、開始日より十分前に案内します。取引先数や変更内容に応じて個別フォローも計画してください。

取引先の同意は必須ですか?

契約、既存の合意、採用する配信方法により確認事項が異なります。一方的に切り替えず、開始日、受取方法、問い合わせ先、紙対応の可否を明示して認識を合わせる実務が重要です。

PDFメールはデジタルインボイスですか?

電子請求書という広い意味では電子データですが、構造化されたJP PINTデータと同じではありません。デジタル庁はPeppolを基にした日本の標準仕様としてJP PINTを管理しています。

テンプレートをそのまま送ってよいですか?

必ず自社の開始日、送付方法、受取手順、問い合わせ先、例外対応に置き換え、契約と運用を確認してから使用してください。

取引先向けと社内向けで同じ案内を使えますか?

目的が異なるため分けることをおすすめします。取引先向けは受取方法と問い合わせ先を中心にし、社内向けは対象範囲、送信責任者、例外受付、再発行、保存手順を明確にします。

案内後に返事がない取引先は自動で切り替えてよいですか?

契約、従来の合意、重要取引先の運用を確認し、未回答先を一覧化して個別フォローします。回答がないことだけを同意とみなさず、開始日前に受領可能性を確認してください。

電子化後の請求書データはどのように保存しますか?

電子取引として授受したデータは、国税庁の最新案内に沿って検索、真実性、可視性などの確認を行います。送付側と受取側で保存責任と閲覧期限を整理してください。